我が子は、産後2日目の沐浴中にチアノーゼが出て、血中酸素濃度が低いということでNICUに入っていました。生後20日後に判明した病名は喉頭軟化症という病気でした。
先日、9ヶ月で病院での経過観察が終わりましたので、それまでの状況をまとめておきたいと思います。喉頭軟化症の中では、軽い方とのことでしたが、同じ病気のお子様をお持ちで不安な方の役にたてばと思います。
目次
喉頭軟化症とは
のどの空気の通り道が柔らかく未熟で、息をするときにつぶれてしまい、うまく呼吸ができない病気です。重症の場合は、手術が必要になる場合もあるようですが、わが子の場合は、軽症で1歳から1歳半で自然に治るといわれました。
喉頭軟化症が発覚するまで
産後2日でNICUへ
最初にも少し書きましたが、産後2日目の沐浴中にチアノーゼが出てしまい、小児科の先生にみていただくことになりました。
小児科で預かっている間も血中酸素濃度が低いということで、NICUに入る必要があるとのこと。とても幸運なことに、院内にNICUがあり、病床も空いていたので、そのまま入院することになりました。
保育器の中で、酸素濃度をコントロールする毎日。最初にいろいろな器具につながれて、点滴のルートもとってある保育器の中の我が子を見たときには、涙があふれてしまいました。
最初すぐに出た診断は、「新生児一過性多呼吸」というもので、酸素化低下、呼吸苦の症状が出ているといわれました。最も考えられる要因は、出産時のストレスというものでした。
出産予定日を過ぎても、陣痛が来ないので、陣痛促進剤を使って産んだのですが、それが我が子にもストレスを与えて影響したのではないかということでした。
もしこれが原因であれば、ストレスのない保育器(湿度や温度も高く、酸素濃度も高い)の中で数日過ごせば、回復するだろうとのことで、最初の入院予定日数は5日でした。
ただ、この時点では、この要因に確定したわけではなく、もし回復しなければ、ほかの要因を探ることになるといわれていました。
血中酸素濃度が安定せず長引く退院
その間、黄疸の症状も出て、光線治療を受けたりしていましたが、血中酸素濃度はなかなか安定せず、5日後の退院は見送りになりました。
その後も、少しずつ回復はしているものの、血中酸素濃度が安定したように見えては、ダメになったりして、そのたびに気持ちは追い込まれました。
下記のようなステップを経て、退院しましたが、1と2の間を長い間行ったり来たりしており、NICUへ入るたびに、「今日は酸素濃度が低くなっていますように」「今日は酸素が切られていますように」と祈るような気持ちだったことを思い出します。
- 保育器の中の酸素濃度が通常の濃度に近くなる
- 保育器の中の酸素濃度のコントロールがオフになる
- 保育器から出てコットへ移動
- 退院!
気管支鏡検査で喉頭軟化症が発覚
その後、MRIをとって、脳の神経の状態を見ましたが、原因は見つからず。最終的に入院19日目で、「気管支鏡検査」というものを受けました。胃カメラのようにファイバースコープを口から入れて、気管の状態を見るというものです。
すると、検査を受けているその場で「喉頭軟化症」であるという診断が下りました。
それまで原因が不明でしたので、とてもほっとしました。そして、下記のことを言われました。
- 軽度であり、1歳から1歳半で自然に治る
- 風邪をひくと悪化するので、抗生物質で生後半年くらい予防する必要がある
- 人ごみを避け、風邪をひかせないようにすること
この時点では、すでに保育器からコットに移動しており、きちんとした原因もわかったということですぐに退院OKとなりました。診断から5日後には、やっと退院することができました。
最終的に24日間入院していましたが、この24日間が本当に長く、精神的にもつらかったです。
保育器の外に出せるほど安定するまでは搾乳をして母乳を届けていましたし、何より保育器の中にいる間は泣いている我が子を抱きしめてあげられないこと、24時間そばにいてあげられないことなどが辛くて毎日泣いていました。
抗生物質で風邪を予防
診断が下った後は、「クラリスロマイシン」という粉薬を処方されて、7か月くらいまで、朝夕飲ませていました。
甘い味がついているようで、赤ちゃんはおいしそうに飲んでくれていたので、飲ませるのに苦労はありませんでした。
飲ませている間も、風邪を2回ほどひきましたが、抗生物質を飲んているおかげか、悪化はせずにすみました。
4か月の時に初めて風邪をひいたときには、鼻水でぜいぜいと苦しそうにしていたので、慌てて病院へ連れて行きました。
が、先生は、お母さん慌てすぎ!という反応でした。顔が青くなったりしなければ、普通の風邪と同じ対応で大丈夫だよと言われました。
鼻水がすごかったので、呼吸ができないのではないかと心配していたのですが、このぐらいの月齢になると、鼻で呼吸できなければ、口で呼吸するので大丈夫なんだそうです。
病院での経過観察終了
生後6か月までは1か月に1度、病院で診ていただき、9か月目にもう一度診てもらったところで、病院での経過観察は終了となりました。
きちんと治っているのかどうかはわからないけど(診断を受けたときのように、検査をしてのどの状態を診るようなことはしないようです)、今後は、もし気になるようなことが何かあれば病院へという状況です。
安心しきることはできませんが、一応、ひと段落ついたかなという感じでほっとしています。
以上、喉頭軟化症の我が家の赤ちゃんの、病気発覚から経過観察完了までをまとめてみました。
同じような診断を受けて、心配されているお母さんの参考になれば幸いです。